2013年10月21日-10月25日
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ウェアラブルデバイス 孤独な高齢者の「家族の絆」に

2013年10月28日

 ナイキのスマート型ブレスレット、アディダスのスポーツウォッチなど、多くの若者が今流行のウェアラブルデバイスに夢中になっている。清華大学の辛勤氏、楊術氏、明中行氏ら3人の博士生の研究チーム「生命方舟」は、ウェアラブルデバイスの高齢者市場に目を向けた。北京日報が伝えた。
 傷を付けず脈拍数・血中酸素濃度・血圧を測る手段はないだろうか?同チームはこのような疑問を抱えながら、光電センサー技術を利用し、人体の健康指標に対する中国初の「遠距離」計測を実現した。色とりどりの二つのゴム輪が、光沢ある金属の輪を包む。わずか3センチの幅が、この「生命方舟」スマートブレスレットを、本物のブレスレットよりも精巧に見せている。しかしこのブレスレットを馬鹿にしてはいけない。その中には高い技術力が含まれているのだから。
 高齢者が家庭内でこのブレスレットを着用すれば、3秒毎に脈拍数・血中酸素濃度・血圧・血糖値などの健康データを更新できる。モバイルネットワークを利用すれば、子供は両親と離れ離れになっていても、その健康情報をリアルタイムで把握できる。
 調査によると、2012年の時点で「空巣老人」(子供と離れて暮らす孤独な高齢者)の数が1億人弱に達し、かつ増加傾向を示している。同チームが大都市の市民を対象に調査したところ、89%の市民が両親のために同製品を購入したいと語った。同チームはこの「経済的基礎があり、親孝行で両親の健康を気にかける」人々を、販売のターゲットに設定した。

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