2013年11月11日-11月15日
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中国人科学者、ステルススーツの開発に成功

2013年11月19日

 いかなるステルス塗料も塗っていない一台の装甲車が、監視カメラの前を通過する。ところがモニターに映し出されるのは牛車か、もしくは何も映し出されない--。これは夢物語のようだが、蘭州大学情報学院准教授の梅中磊氏が率いる研究チームの最新成果によると、将来的に夢を現実にすることが可能となった。梅氏と東南大学教授の崔鉄軍氏が率いる研究チームはこのほど、アクティブステルススーツの開発に成功した。このスーツは物体を隠してしまうか、その他の物体に見せることができ、動的制御が可能だ。同研究成果はこのほど、米物理学会が発行する学術誌「フィジカル・レビュー」に掲載された。光明日報が伝えた。
 人が物体を見ることが出来るのは、物体からの光線が目に入るためだ。検出器が物体を発見できるのは、物体が電磁波を遮っているためだ。ステルス業界には、マイクロ波・赤外線・可視光などの波が存在する。梅氏の研究チームはこのたびの実験で、直流電源の偽装を実現した。梅氏は、「小川の水は岩を通過する際に、岩を巡って再び合流し前進を続けるが、まるで岩にぶつからなかったかのようだ。これと同じ原理により、検出器には物体が示されず、ステルス効果が実現される」と説明した。
 これまでのステルス技術とは異なり、このステルススーツの原理は波を反射・吸収するのではなく、物体周辺に設置した能動的機器により波の伝播ルートを屈曲させ、回折による伝播という目的に達する。また能動的機器の調整により、動的制御が可能となる。仮に地下でこの設備を使用したならば、秘密の燃料庫や埋もれた宝の山を隠すことができる。これを地表からスキャンした場合はその他の物体のように見え、能動的な偽装が実現される。
 これまでのステルス設備は複雑な人工電磁材料を必要としていたが、同設備は一般的な電子部品に溶接を施すだけでよく、幅広い普及が期待される。
 同ステルススーツは現在、特定の波数およびサイズが小さく静止した物体に対してしか使用できず、可視光の中で人体の大きさの物体を隠せる完璧なステルススーツには程遠い。科学者は波数の拡大に努めており、複数の波数に対する移動中のステルス効果を実現しようとしている。

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