2013年11月11日-11月15日
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中国のステルス無人攻撃機「利剣」 初飛行に成功

2013年11月22日

 中国製ステルス無人攻撃機の初飛行の様子を写した写真が21日午後、ネット上で公開された。この無人攻撃機「利剣」は、中航工業瀋陽飛行機設計研究所が設計を担当し、中航工業洪都公司が製造したものだという。京華時報が伝えた。
 ▽初飛行の時間は約20分間
 目撃者によると、「利剣」は昨日午後1時に初飛行を開始し、1時17分ごろに無事着陸した。飛行時間は約20分間だった。
 「利剣」は中国が開発した第1世代のステルス無人攻撃機であり、全方位にわたってステルス設計が施され、ステルス性に優れ、強い突撃力を備えている。代表的なステルス無人攻撃機と同様、無尾翼・エアインテークを上部につけた設計となっており、全翼式のレイアウトはステルス性、航続距離、負荷など多方面の機能を考慮したものである。「利剣」だけでなく、世界の伝統的な航空強国も自国の無人攻撃機を開発しており、米国のX-47B、フランスのニューロン、英国のタラニスはすでに初飛行とテストを終えている。
▽世界で4番目に誕生
 「利剣」の初飛行成功により、中国は世界で4番目に大型ステルス無人攻撃機の試験飛行に成功した国となった。中国はこれで、無人機から無人攻撃機への飛躍を果たしたことになり、その意義は、新型第4世代戦闘機(J-20など)の試験飛行成功にも匹敵する。
 現在ある大型無人機は、主に2種類に分けられる。1つ目は、米国のRQ-4(グローバルホーク)やMQ-9(リーパー)などを代表とする、長い航続距離を誇る無人機で、偵察・監視任務が主であるが、防空能力を持たない対地上目標に対し、空中からの攻撃が可能だ。2つ目は、米国のX-47Bを代表とするステルス無人攻撃機で、敵の強力な防空システムを突破し、ハイバリューターゲットを破壊することが主な任務となる。
 後者に属する「利剣」は、米軍のX-47Bと同様、ステルス性能を重視し、全翼式を採用し、ボディには爆弾倉を内蔵している。エンジンにはロシア製のターボファンエンジンRD-93を使用し、最大積載量は2トン、最大航続距離は約4000キロメートル、作戦半径は約1200キロメートルに上ると見られる。

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