2014年05月05日-05月09日
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中国人科学者、腫瘍の異常な成長のメカニズムを解明

2014年05月13日

 12日に刊行された世界最高水準の学術誌「Cancer Cell」は巻頭論文として、中国工程院院士、第二軍医大学医学免疫学国家重点研究室長の曹雪涛氏が率いる研究チームの、腫瘍の発生・発展の分子メカニズムに関する研究論文を掲載した。同誌は、同チームが細胞核内のがん促進信号の収集・拡大を司るメカニズムを発見したと伝えた。また腫瘍の発生と異常な成長を促す新型Gタンパク質分子「RBJ」について、腫瘍の異常な成長の「細胞核信号の罠」という学術的な観点を提示した。人民日報が伝えた。
 研究によると、RBJはさまざまな腫瘍細胞内に見られ、細胞の悪性転化を促し、RBJ腫瘍患者の寿命を短縮するという。RBJ値を下げることで、腫瘍の成長を効果的に抑えることが可能だ。これは中国が、応用価値を持つ潜在的な腫瘍ターゲットを発見したことを意味する。同研究は曹氏、第二軍医大学医学免疫学国家重点研究室の陳涛涌准教授、中国医学科学院医学分子生物学国家重点実験室の楊明金氏、兪宙氏などが共同推進し、13年を掛けて完了した。

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