2014年06月16日-06月20日
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東北農業大学、中国の母乳データベースを作成

2014年06月18日

 国家第12次五カ年計画科学技術支援計画「乳原料およびチーズの加工重要技術の研究と産業化」プロジェクトが、黒竜江省科学技術庁の専門家チームの審査に合格した。中国科学報が伝えた。
 同プロジェクトは、黒竜江飛鶴乳業有限公司、東北農業大学、八一農墾大学など7組織が共同推進した。科学者は東北・華北地区で2058件の母乳サンプルを収集し、タンパク質、ホエイプロテイン、乳糖、各種ビタミンなど22の指標を分析し、中国の地域的な母乳栄養成分データベースを構築、乳児用調製粉乳の成分決定に信頼性の高い根拠を提供した。海外の既存の母乳データと比較した結果、脂肪酸、微量元素、アミノ酸の組み合わせなどで、中国の母乳と海外の母乳の成分に大きな差があることが明らかになった。これは中国人の母乳栄養成分データベースに基づく乳児用調製粉乳の方が、中国の乳児に適していることを意味する。
 研究チームは同データベースを分析し、母乳のβ‐ラクトグロブリンの構造と機能を系統的に研究し、乳タンパク濃縮物と乳清の分離技術を開発したほか、製品の生産における膜汚染模型および洗浄方法を形成し、乳清原料国産化の重要技術問題を解決した。乳原料を13種開発し、乳タンパク原料の産業化設備案を制定し、乳タンパク膜分離、カゼイン分離の試験的な生産ラインを2本建設し、乳原料(脱塩乳清粉、乳清濃縮タンパク)製品の品質安全基準を制定し、特許出願件数が12件に達した。

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