2014年08月01日-08月01日
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雲南省の地震はストライクスリップ型、二次災害に要注意

2014年08月04日

 雲南省昭通市魯甸県(北緯27.1度、東経103.3度)で8月3日午後4時30分に、M6.5の地震が発生した。震源の深さは12キロ。中国地震台網センター地震予報部長の蒋海昆氏は、「今回の地震は雲南省で過去14年間に起きた地震のうち、最大規模のものとなった。3日午後にチベット・シガツェ地区で発生したM5.0の地震との間には関連性のない、単発的な地震だった」と指摘した。経済日報と新華社が伝えた。
 蒋氏は、「今回の地震は、西魚河―昭通断層付近で発生した、ストライクスリップ型と分析されている。震源地から200キロの範囲内では、これまでも強震が頻繁に発生しており、1900年以降にM6.0以上の地震が15回発生している。最大は1974年5月11日に大関県で発生したM7.1の地震で、今回のM6.5の地震の震源地から約145キロ離れていた。震源地から100キロ内の範囲では、M5.0以上の地震がこれまでに24回発生している。そのうち1930年5月15日に巧家県で発生した地震はM6.0で、今回の震源地から約40キロ離れていた。西魚河―昭通断層で、M6.0以上の地震が記録されたことはなかった」と説明した。
 同地域は山間部・渓谷の特徴的な地形をしており、かつ雲南省が雨季に入っていることから、現地住民は二次災害に注意が必要だ。震源地の地区は人口が密集しており、農村の家屋はレンガと土木構造が中心で、耐震措置が施されておらず、耐震性が低い。
 気象専門家は、「被災地では今後3日間、雷雨と高温の天気が続く。被災地の住民は雨や防暑、高温による疫病の拡散に注意が必要だ」と注意を促した。
 専門家は、「被災地の救助作業において、作業員は雷、にわか雨による地すべり、土石流などの二次災害に注意が必要だ。特に雷が鳴っている場合は、木の下での雨宿りを出来る限り避けるべきだ」と述べた。

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