2014年08月11日-08月15日
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洋上風力発電施設、2017年に北京送電へ

2014年08月18日

 中国国家発展改革委員会(発改委)が洋上風力発電の電気料金を制定・発表したことにより、洋上風力発電が未来のクリーンエネルギーの新たな傾向とみなされている。河北省唐山市曹妃甸区が発表した情報によると、唐山湾の洋上風力発電施設が、早ければ2017年1月に初めて北京・天津・唐山電力網と連結し、同地域の一般世帯に送電することになる。京華時報が伝えた。
 華電曹妃甸重工装備有限公司副総経理(副社長)の楊広春氏は、「唐山湾の洋上風力発電プロジェクトは、少なくとも3件存在する。当社はすでに中国初のジャッキアップ型洋上風力発電作業プラットフォームを購入している。唐山湾の3件のプロジェクトは、早ければ2016年に取付と調整を完了し、2017年に北京・天津・唐山電力網と連結し、使用されることになる」と説明した。
 同プロジェクトは現在、事前風力測定の段階にある。楊氏は、「発電能力は火力発電には及ばないが、洋上風力発電は自然の力を利用しており、排出物が発生しない。エコ文明の建設、北京・天津・河北一体化の発展を背景とし、クリーンエネルギーが河北省にふさわしくなっている」と述べた。
 楊氏は、「洋上風力発電産業の健全な発展を促し、品質の高い資源の優先開発を奨励するため、発改委は先月、洋上風力発電の電気料金を制定した。この価格政策は、これまで盛り上がりに欠けた洋上風力発電市場に、利益の期待をもたらした。今後数年は、風力発電産業の発展のピーク期になる」と予想した。
 発改委の文書によると、政府調達以外の洋上風力発電プロジェクトの場合、2016年以前に稼働開始した近海風力発電プロジェクトの電気料金は、1kWh当たり0.85元(税込、1元は約16.6円)となる。中国の洋上風力発電資源は豊富だが、規模がまだ小さい。

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