2014年08月18日-08月22日
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中国空軍、偵察・攻撃一体化無人機を出動

2014年08月27日

 中国空軍の申進科報道官は8月26日、内モンゴル朱日和訓練基地で、「上海協力機構の合同軍事演習・『和平使命(ピースミッション)—2014』において、中国空軍は偵察と攻撃を一体化させた無人機を使い、高原で偵察を実施し、敵軍の指揮車両にミサイルを発射した」と表明した。人民日報が伝えた。
◆監視・偵察・攻撃が可能な無人機
 申報道官は、「初めて上海協力機構の対テロ軍事演習に参加した中国空軍の同無人機は、空軍の部隊に配備されてから迅速に戦闘力を形成し、監視・偵察・空対地攻撃などの任務を遂行できるようになった。同無人機は対テロ作戦において、重要な力を発揮する」と述べた。
 同演習の空軍戦闘群司令官の馮愛旺氏は、「同無人機は同演習に参加すると、すべてのミサイルを目標に正確に命中させ、画像のリアルタイム伝送、攻撃の効果に対する評価を行った」と語った。
 馮氏は、「対テロ演習には無人機の他に、早期警戒機、戦闘機など19機種・70数機の軍機が参加し、演習エリアの指揮・管制の難度が高かった」と話した。
 空軍戦闘群司令所は中国空軍を中心として構成される。中国が司令官を出し、カザフスタン空軍、ロシア空軍が副司令官を出す。同3カ国は緊密に連携し、正確に指示を出し、厳格に管理を行うことで、同演習の目的達成に向け重要な力を発揮する。
◆マスク・ヘルメットのオーダーメイド
 記者の調べによると、操縦士の着用した手袋は、すべて所属部隊の記章のある機能型防護手袋に交換された。その耐摩耗性・耐静電気性・通気性は高く、快適に着用できる。
 操縦士の鐘家元氏は記者に対して、「これまでのヘルメットとマスクにはS・M・Lのサイズしかなかった。ヘルメットのサイズが合わない、酸素ガスがしっかり密閉されないことがよくあり、飛行任務の終了後、顔に深い跡が残った。酸素マスクとヘルメットがセットになっていないことから、マスクが防塵メガネに引っかかるケースもあった」と語った。
 これを受け、鐘氏の所属師団は操縦士のデータベースを作成し、3Dスキャン後の操縦士の頭の形、輪郭、スリーサイズ、身長、体重などのデータを入力。これらのデータに基づき、酸素マスク、ヘルメットのオーダーメイドを行った。操縦士全員が、自分に合うヘルメットと酸素マスクを手にした。
 また訓練の効率を高めるため、師団内のソフト開発チームはタブレットPCに似た端末を開発し、飛行中に必要な飛行データをすべて入力した。
 特級操縦士、師団長の李暁成氏は、「以前は搭乗時に分厚い資料を持つ必要があったが、端末の方が携帯に便利だ。新しい手袋はタッチパネルに対応しており、装着したままで簡単に操作できる」と語った。

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