2014年08月18日-08月22日
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腸内細菌から肝硬変の診断マーカーが発見

2014年08月28日

 漢民族と肝硬変に関する腸内細菌の遺伝的特徴を解明した研究論文が、このほどネイチャー誌に掲載された。この研究成果は、末期肝疾患の診断に活用される可能性がある。末期肝疾患は、全世界で普遍的に存在している。
 腸内細菌の変化は肝硬変を含む多くの疾患と関連しているが、両者の関連性を確かに示す証拠が見つかっていなかった。浙江大学の李蘭娟氏が率いる研究チームは、中国の98人の肝硬変患者と83人の健常者の腸内細菌を比較し、肝硬変患者の腸内細菌の変化に対する理解を深めた。
 同チームは肝硬変患者の腸内細菌の存在度に重大な変化が生じることを確認した。これらの変化は、通常ならば口腔内に見られる細菌が、腸に侵入することによって生じる。また同チームは腸内細菌の中から、疾患のマーカーとなる特殊な肝硬変特異的遺伝子を発見した。研究者が提案した15の遺伝子組み合わせは、高精度診断ツールの基礎となる。

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