2014年09月01日-09月05日
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四川省、古蜀文化の初期の城跡が発見 三星堆に続く2カ所目

2014年09月01日

 四川省広元市昭化土基バ・摆宴バ(バは土に貝)で実施中の発掘作業が、このほど重大な進展を実現した。43カ所で各種遺跡が発見され、そのうち1カ所は大規模な古蜀文化の初期の城跡、1カ所は古代の関門だった。四川省の考古学の歴史において、これは三星堆遺跡に続き2カ所目に発見された古蜀文化の城跡で、西周(紀元前1100年頃 - 紀元前771年)の前後における秦と巴蜀の関係を研究し、初期の蜀道の状況などを理解する上で重要な価値を持つ。今回の発見は、四川省のこの約10年間の夏・商・周の調査における最も重要な発見だ。光明日報が伝えた。
 摆宴バの城跡は平面の長方形で、面積が約5万平方メートルに達する。今回発見されたのは、東・南・西の城壁の遺跡。四川省考古研究院副院長の陳衛東氏は、「出土した陶器の破片からは、同遺跡の年代が西周であることが判断できる。四川省で西周の城跡が発見されたのはこれが初めてで、周・蜀文化の関係を全面的に理解するための、重要な資料となる」と述べた。
 考古学者はまた、保存状態の良い関門を発見した。関門は平面の長方形で、東と西の筋塀が発見された。出土した陶器の破片からは、関門が春秋戦国時代に設けられたことが判断できる。東と西の壁の分布と面積から推測すると、これは初期の「葭萌関」であった可能性がある。昭化の一帯は蜀道の中心的な地帯で、この関門の発見は初期の蜀道の状況と蜀道の遺産申請に重要な資料を提供した。

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