2014年09月01日-09月05日
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中国の地球観測の研究成果、国連「Project to Watch賞」を受賞

2014年09月04日

 国連公式サイトは北京時間9月3日、中国科学院リモートセンシング・デジタル地球研究所の郭華東氏が率いる、「地球観測ビッグデータによる地球規模の変化への対応」をテーマとする研究チームが、国連機関グローバルパルスの「Project to Watch賞」を受賞したことを発表にした。世界で9組のチームが同賞を受賞し、郭氏のチームが中国としては唯一の受賞となった。科技日報が伝えた。
 この研究は2014年5月に始まり、国連グローバルパルスおよび国連事務総長気候変動支援チームが担当した。同研究は気候変動の中、データにより人類福祉の見解と行動を促し、世界の学術界・科学技術界・政界に対してデジタル化による気候変動対応能力を強化するよう呼びかけるもの。
  「地球観測ビッグデータによる地球規模の変化への対応」は、郭氏が首席科学者として参与する国家重点基礎研究発展計画(973計画)の、「地球規模の変化の感受性因子の宇宙観測のメカニズムと方法」プロジェクトの一部分だ。同研究は中国特有の地球規模の変化を確認できる地域、チベット高原および環渤海試験区で、衛星・航空機・地上同時観測の科学実験を4回実施した。これらの大量かつ豊富なデータ源に基づき、地球規模の変化の宇宙観測の新理論・新技術・新方法を模索し、地球規模の変化に関するその他の研究でも応用できる、科学衛星観測・月探査プランを提案した。これにより生まれた科学データは、政府の方針決定、国家の持続可能な発展に積極的な効果をもたらした。この研究成果は世界的な変化に関する報告書・論文で幅広く引用された。そのうち6本論文は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5回報告書に引用された。

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