2014年09月08日-09月12日
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中国初の高地用医療車両、チベットの「移動救急ステーション」に

2014年09月12日

 高山病のリスクを最低限に抑え、高原地帯の負傷者・患者の搬送、救護、現場での手術をスピーディーに実現することを目的とした中国初の高地用救急医療車両が、中国航天科工集団第二研究院第699工場で生産され、チベットに交付された。同車両は機動性と静音性が優れており、加圧・酸素供給により低標高の環境を車内に作り出す。同車は中国の高地緊急救護の研究、高地医療救護能力の強化の基礎を固めた。人民日報が伝えた。
 初の高地用医療車両は、高地での機動性、各システムおよび構造の耐震性と信頼性が十分に検証された。同車は高山病の治療効果、車内の快適性などで高い評価を得ている。同車は2日間で1300キロを移動し、溝、急カーブ、坂道を問題なく乗り越え、なおかつ医療チーム全体の「救急」任務を担い、動力性能と道路状況への適応性が検証された。
 同車は標高4800メートル以上の阿里(ガリ)地区で、標高2800メートル以下の環境条件を長時間維持した。試験に参加した隊員の高山病の問題を効果的に解消したほか、バッテリー性能、圧力制御、車内空間の密封も検証された。

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