2014年09月22日-09月26日
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中国、国連にグローバル土地被覆データを寄贈

2014年09月24日

 中国政府は国連気候変動サミットの開幕を控えた22日に、ニューヨークの国連本部で、解像度30メートルのグローバル土地被覆データ(Global Land 30)を寄贈した。これらの基礎的な地理情報データ資源は、世界の気候変動の研究や、世界の持続可能な発展などの方針決定に役立てられる。人民網が伝えた。
 グローバル土地被覆データは世界の陸地を収め、水、耕地、湿地、雪など10種類の土地被覆情報を網羅している。30メートルの解像度は、世界最高水準だ。土地被覆・変化情報は、気候・資源・環境・生態などの各分野の基礎データ資源となる。これは世界の自然資源環境の認識、環境資源の変化の観測、気候変動の流れの分析、持続可能な発展計画の制定などに対して、重要な価値を持つ。
 解像度30メートルのリモートセンシング映像は原則上、50×50メートル四方の物体を識別でき、世界の土地被覆・変化を描写する最良の尺度とされている。しかしこの空間解像度のグローバル土地被覆データの取得は、「世界的な難題」となっている。同プロジェクトの首席科学者の陳軍氏は、「解像度が1キロ、300メートルのグローバル土地被覆データを構築しているのは、世界でも米国とEUのみだ。しかしその精度と解像度は、世界の気候変動の研究、持続可能な発展への応用などの需要を満たせない。中国は解像度を1桁改善し、分類の精度を83%に高めた。これはその他のグローバル土地被覆データを大幅に上回っている」と説明した。
 これらのデータは、よく耳にする「グーグルアース」とどう違うのだろうか?陳氏は、「グーグルアースなどのオンライン地図を使えば、土地被覆データをはっきり見て取れるが、世界の土地被覆面積、水の被覆面積、各国の耕地面積といったデータは提供されない。これはGlobal Land 30の強みだ」と指摘した。

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