2014年10月13日-10月17日
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中国、世界最大の緊急地震速報ネットワークが完成

2014年10月21日

 緊急地震速報四川省重点実験室は20日、独自に開発・建設した緊急地震速報ネットワークがほぼ完成し、来月上旬に全面的に使用を開始すると発表した。同ネットワークは5010の緊急地震速報ステーションを持ち、中国の25の省・直轄市、200万平方キロメートルの面積をカバーする。この世界最大のネットワークは、6億5000万人の人口を網羅する。科技日報が伝えた。
 同ネットワークは中国が独自に開発した「ICL緊急地震速報技術システム」を採用し、「分散型計算に基づく緊急地震速報技術案」など5種類のオリジナルの地震速報技術を持つ。その死角となるエリアの半径、反応時間、誤報の確率などは、世界先進水準に達している。同ネットワークは国内で唯一民間用と建設用に使われている緊急地震速報技術で、研究開発の試験段階に、雲南省の景谷県と魯甸県、四川省の芦山県などの18回の壊滅的な地震で、効果的な緊急地震速報を実現した。同ネットワークは地震の速報、震度の速報、地震の前兆に関するデータの収集、震災後の被災情報の収集などのさまざまな機能を持ち、四川省、雲南省、陝西省などの小中学校、危険な化学工業業界、都市部のガスパイプ、地下鉄・都市鉄道などに幅広く活用されている。
 同実験室の室長で、国家「千人計画」専門家の王暾氏は、「来月上旬の全面的な使用開始後、同ネットワーク内の市民は携帯電話やパソコンなどに『緊急地震速報』ソフトをダウンロードすることで、無料でサービスを受けられる。実験室は将来的に同ネットワークを使い、重点業界・分野に専門的な緊急地震速報サービスを提供し続ける」と述べた。

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