2014年10月20日-10月24日
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国産ステルス戦闘機「殲31」、5年内に量産化へ

2014年10月30日

 中国の2機種目となるステルス戦闘機「殲31」が、珠海エアショーで初公開される。これは中国の航空工業に対する自信を示すもので、世界の戦闘機市場の既存の秩序に揺さぶりをかけることだろう。同機が空母に艦載され海上で使用されれば、中国は同分野で世界先進水準に達することになる。新京報が伝えた。
報道によると、殲31は珠海市に到着し、11月11-16日に広東省珠海市で開かれる第10回中国国際航空宇宙博覧会に参加する。同機は中国が初公開する第4世代戦闘機になり、国際社会の注目を集める。
 殲31は瀋陽飛機工業集団が開発した最新の双発中型ステルス戦闘機で、コードネームは「鶻鷹」。同機は各新技術を集約しており、双発構造、世界最先端のダイバータレス超音速インレット(DSI)を採用している。
 殲31の設計は完全にステルス機能の需要に基づいている。成熟したステルス機の設計の方針を採用し、これに精密な設計と加工を加えることで、ステルス効果が米国のF-35と肩を並べ、大半の作戦の需要を満たせるようになった。全方向推力偏向ノズルにより、高い機動性、空母甲板に適した短距離離着陸能力が備わった。フレキシブルな設計、利便性の高いインターフェイス、強力な情報ネットワーク能力により、高い汎用性を持つ。同機は大型ステルス戦闘機「殲20」と組み合わせることも、「殲15」に代わる次世代ステルス艦載戦闘機になることも可能だ。高い機動性、超長航続距離、優れたステルス性能により、同機は大型爆撃機の作戦に協力し、敵地の奥深くに潜入し高価値のターゲットを撃破できる。同機はさらにステルス機以外の戦闘機と合理的な攻撃部隊を組み、特殊作戦の任務を遂行できる。
 殲31の登場は、中国本土の戦闘機技術の、画期的な進展を象徴する。中国航空科学技術の発展を長期的に制約してきたボトルネックは、エンジン技術だ。殲31は国産エンジンを搭載し、海外依存という苦しい局面から脱却し、リスクを解消した。これはまた中国の小・中・大推力エンジンの産業チェーン全体の飛躍・突破に対して重要な意義を持ち、中国本土の軍事技術の革新を推進する力強いけん引力を持つ。
 殲31は5年内に量産化を実現することが見込まれており、中国本土の戦闘機はロシア製装備と共に、合理的な組み合わせを実現する。このことは、中国が航空機製造の完全な自主化を実現し、自国の戦略的安全保障を実現する上でも重要だ。殲31が空母に艦載され海上で使用されれば、中国の技術は世界先進水準に達することになる。これは中国の空母作戦体制の改善、空母体制の作戦能力の形成の加速、中国の艦載機関連技術の高度発展の促進に対して重大な意義を持つ。

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