2014年11月03日-11月07日
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月探査機「嫦娥5号」、2017年に月面サンプル回収を予定

2014年11月03日

 月探査プロジェクト第3期の再突入・帰還試験の任務を無事遂行し、1日に内蒙古自治区に着陸した帰還モジュールが3日に関連機関に引き渡され、関係者が見守る中、ハッチが開かれた。月探査プロジェクト第3期探査機システム総指揮・総設計者の楊孟飛氏は、「再突入・帰還試験機の測量データは予想以上に良く、第二宇宙速度による大気圏突入といった重要技術を把握し、嫦娥5号の任務の順調な遂行、月探査プロジェクトの持続的な推進の基礎を固めた」と語った。ラジオ・中国之声のニュース番組「全国新聞聯播」が伝えた。
 人の半分ほどの高さを持つ鼎のような形の帰還モジュールは、全体的に整った形をしている。表面の小型ガラス窓、姿勢調整に用いられるエンジン噴出口をはっきり見て取れる。帰還モジュールの外観および内部の検査は、地上帰還後の重要な内容となる。
 国家国防科技工業局の許達哲局長は、「研究と実験に参加する人員は、今回の飛行試験任務のデータ収集・整理・分析を徹底し、今回の試験の成果を十分に発掘・利用する。また、嫦娥5号の研究作業に着実に取り組み、月探査プロジェクト第3期の成功に向けまい進する」と語った。
 嫦娥5号は2017年頃に海南省の文昌衛星発射センターから打ち上げられ、中国月探査プロジェクトの3ステップにおける「帰還」任務を遂行する。国家国防科技工業局月探査・宇宙プロジェクトセンター第2期プロジェクト総体部の劉彤傑部長は、「嫦娥5号プロジェクトでは一連の重要技術を把握し、月の岩石のサンプルを地球に持ち帰る。飛行時間は約13日間を予定している」と語った。

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