2014年11月03日-11月07日
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珠海エアショー、歴代人気機種を総まとめ(96-04年)

2014年11月04日

 中国国際航空宇宙博覧会は中国で唯一政府の許可を得て開催される、展示・商談・学術交流・デモンストレーションを主な内容とする、国際的かつ専門的な航空・宇宙展覧会だ。広東省珠海市で開かれるため、「珠海エアショー」とも呼ばれる。珠海エアショーは1996年から現在まで9回開かれている。過去のエアショーでは、どのような人気機種が世界の注目を集めたのだろうか?新華網が伝えた。
◆1996年 第1回珠海エアショー
 ・殲8IIM
 1996年のエアショーで最大のスターになったのは、殲8IIMだ。同機は中国一航瀋陽飛機工業(集団)有限公司が、世界市場向けに独自に開発したものだ。当時の殲8シリーズと比べ、殲8IIMの技術水準は飛躍を実現し、先進的な火器管制システム、GPS、新型コンピュータ、レーダー警報装置などを搭載し、高い総合作戦性能を獲得した。
 ・殲7MG
 殲7MGは殲7Eをベースに改良された輸出型戦闘機で、E型機が増設に成功した前後縁フラップ翼の双三角翼を継承し、機体全体の機動性能が高まった。殲7MGはその後数年間に渡り、各国に輸出された。
 ・K8練習機
 K8練習機は中国が初めて海外と共同開発した、輸出を中心とする練習機だ。K8の優れた飛行性能に、中国航空技術輸出入総公司の前例のない海外PRが加わり、中国とパキスタンに大量配備されたほか、ミャンマー、ザンビア、ナミビア、スリランカ、エジプトなどの各国にも輸出された。
◆1998年 第2回珠海エアショー
 ・殲轟7「飛豹」
 1998年の珠海エアショーで初公開された戦闘爆撃機「飛豹」は、同年の人気機種になった。そのデモンストレーションは当時センセーショナルを巻き起こし、海外メディアから注目された。同機は中国航空工業集団公司が開発した、独自の知的財産権を持つ国家重点型番航空機だ。同機の開発は、中国の全機デジタル化設計の先例となり、中国初の全機デジタル化モデル機となった。中国で初めて航空機開発の3D設計と電子システム事前組立を実現し、伝統的な設計を世界水準に飛躍させた。
 ・K8V試験機
 同機はK8をベースに改良された機種で、複雑な飛行状態をシミュレートできる。同機は各戦闘機の飛行の特徴を想定でき、次世代戦闘機の開発前に、その設計図のデータをシミュレーターに入力することでシミュレーション飛行を実施し、検証・評価・改善・訓練の目的を達成できる。
 ◆2000年 第3回珠海エアショー
 ・武直9
 武装ヘリ「武直9」は2000年のエアショーで大編隊によるデモンストレーションを実施し、来場者全員を驚かせた。同機は直9の長所を引き継ぎ、対戦車ミサイル、対空ミサイル、複数のミサイル発射設備を取り付けられる。多用途武装ヘリの同機は、戦車に攻撃し地上の火力を抑えると同時に、歩兵を輸送し目標に直接攻撃を仕掛け、占領することも可能だ。
 ・MA60「新舟」
 MA60は中国航空工業集団公司西飛公司が開発したプロペラ機で、国内で現在までに開発された中で、最大の成功を収めている民間航空機だ。同クラスのジェット機と比べ、同機は経済性が高く空港にも適応しやすいことから、国内外市場から注目された。2004年11月にジンバブエに輸出されてから、MA60シリーズは世界市場で200機以上の受注を獲得し、2007年には国内線での運行を開始した。
◆2002年 第4回珠海エアショー
 ・「梟龍」戦闘機
 2002年の珠海エアショーでは、諸々の事情によりデモンストレーションが行われなかったが、これは新製品・新技術の展示に影響しなかった。中国航空工業集団公司は小型戦闘機「FC-1」のフルスケール模型を展示した。FC-1は最終的に、有名な「梟龍」戦闘機に発展した。しかし展示された模型は当初の設計に基づくもので、その後の梟龍とは大きく異なっていた。
 ・ARJ21
 ARJ21地域路線用旅客機は、中国民間航空機工業の新たな希望と目された。エアショーでは模型という形で初公開された。
◆2004年 第5回珠海エアショー
 ・「山鷹」練習機

 FTC-2000練習機が、第5回珠海エアショーで正式に公開された。これはその後の「山鷹」高級練習機だ。同機はさまざまな用途と際立った特徴を持ち、難度の高い飛行訓練、戦闘機改造訓練が可能だ。
 ・殲8IIACT
 殲8IIACTアクティブ制御技術検証機は、殲8IIをベースに開発された。同機はフライ・バイ・ ワイヤ操縦装置を持ち、中国のデジタル電子操縦装置の開発と発展の基礎を固めた。

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