2014年12月22日-12月26日
トップ  > 科学技術ニュース>  2014年12月22日-12月26日 >  アリクラウド、サーバーを格安価格で提供

アリクラウド、サーバーを格安価格で提供

2014年12月22日

 アリババ(阿里巴巴)グループ傘下の「アリクラウドコンピューティング」が18日、プログラマー向けの大型割引キャンペーンを行った。1万社以上の中小企業が同日午前までにアリクラウドの公式サイトでクラウドサーバーを調達した。従来の方式と比べて、合計1千万元(1元は約19.2円)以上のITコスト節約となる。京華時報が伝えた。
開発者の童星昇さんは18日の午前零時を待って、小型のブログとフォーラムを運営するためのクラウドサーバーを12.18元で購入した。このクラウドサービスで開設したウェブサイトは、1日約5万人から10万人のアクセスを保障することができる。大都市のポータルサイトに相当するアクセス数である。
 アリクラウドは同日、主力のクラウドコンピューティング製品の割引販売を行うことを発表した。クラウドサービスの提供者やベンチャー投資機構もこのキャンペーンに加わった。「クラウドのコストを下げることによってより多くの顧客がクラウドコンピューティングを通じて自身の価値を伝えるのを助け、科学技術の恵みをより多くの人に伝えたい」と関係者は語る。
 アリクラウドのプラットフォームでは現在、革新・起業が盛んとなっている。1980年代生まれや90年代生まれの若者は、クラウドコンピューティングの低コストやエラスティックコンピューティングなどを拠り所に、市場における一定の地位の確保を実現している。大人気となったお絵描きアプリ「MYOTee」は初期段階において、アリクラウドで毎月73元のクラウドサーバーを使い、ほとんどコストなしに公式サイトへのすべてのアクセスを実現した。最近話題のアプリ「スーパー時間割」を作った90年代生まれのCEO余佳文も、アリクラウドのユーザーだ。
 アリクラウドは18日のキャンペーン会場でも中小の開発者向けに多くの優遇を提供した。アリクラウドの公式サイトによると、同日、実名認証を行ったユーザーには100元の金券が配られ、指定の製品を500元以上購入したユーザーには200元から500元の金券が配られた。通常価格1カ月262元のクラウドサーバーは、1カ月12.18元の特別価格で提供された。クラウドコンピューティングを利用したことのない開発者には、アリクラウドは5種の中核製品の無料体験を提供している。
 クラウドコンピューティングが格安価格で投げ売りされている。ネット上では、「アリは、『ダブル11』(11月11日)後に売れ残ったサーバーの在庫一掃セールをしているのだろう」と冗談も飛んだ。割引セールは、多くの中小企業と中規模の開発者を引きつけた。またIT支出が年間1000元級の小型開発者にとっても、クラウドの利用コストを大きく引き下げる朗報となった。
 アリクラウドは、この12月18日を、クラウドコンピューティング環境全体の祭典として大々的に打ち出した。当日、アリクラウド上の各種のプロバイダーが提供するツールは最低で0元で販売された。中軟や桉樹などの重要な協力パートナーも各種のクラウド上のソリューションを半額で提供。数十社の有名な投資機構が100億元の資本を携えて次の「アリババ」探しをしている。
 「脱IOE(IBM、Oracle、EMC)」の波を受けた金融機構も今回のキャンペーンで利益を得ている。アリクラウドは、金融分野の顧客には金融クラウドを提供し、P2Pサイトやファンド、先物などの顧客に上限を定めない割引キャンペーンを提供している。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます