2015年01月05日-01月09日
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中国の学生、家事を手伝うロボットを発明

2015年01月15日

 第12回広東省少年児童発明賞の審査活動がこのほど実施された。中山市実験中学ロボットサークルの3人の学生が半年をかけて設計した高齢者・障害者用家政婦ロボット「Steins2.0」は、登場するなり多くの注目を集め、会場全体でひときわ輝きを放つスターになった。南方日報が伝えた。
◆音声でロボットに仕事を指示
 このロボットは、2013年に広東省を代表して全国ロボットトップクラスコンテストに出場し、国家金賞を受賞した「Steins1.0」のアップグレード版だ。第1世代と比べ、第2世代は外観の設計で大幅な改良を行った。研究チームのメンバーは、このロボットを移動可能な六角形のテーブルにすることを最終的に決定した。移動可能なテーブルの機能を持ち、高齢者が薬と水を飲み、食事をし、新聞や雑誌を読むのに便利だ。
 外観の大きな変化の他に、音声モジュールLD3320を使いコントローラーと連結し、音声認識によりロボットの遠隔操作を可能としたことが、最大の改善点となった。ロボットの走行、ロボットアームによる物体のキャッチを、遠隔操作できるようになった。
◆団地内を移動する監視ロボットに
 同校のロボットサークルの学生は、「ロボットは使用者の指示に従う。使用者は音声により遠隔操作し、ロボットを好きな場所に向かわせることができる。音声認識・制御技術により、ロボットは簡単な指示を受け単純な作業を行うことができる。例えば体を動かすのが困難な高齢者が台所に行き水を飲みたい場合、ロボットに音声で指示を出し、水を近くまで持ってこさせることができる」と説明した。
 同ロボットは団地内の頼れるボランティアでもある。ロボットには赤外線センサー、距離センサーが内蔵されており、アルツハイマー病の高齢者に代わって連絡先などを伝え、迷子を防止することが可能だ。

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