2015年01月12日-01月16日
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巨大3Dプリンタ、一戸建てを印刷

2015年01月21日

 3D印刷技術を使った建築物が、このほど蘇州工業園区に登場した。これらの建築物には、面積約1100平方メートルの一戸建て、5階建てのマンション、簡易展示ホールなどが含まれる。建築物の壁は大型3Dプリンタの噴出によって出来ており、少量の鉄筋、コンクリート、建築ゴミがその「インク」になった。大河報が伝えた。
◆壁はどのようにして印刷されるのか?
 「プリンタ」は縦32メートル、横10メートル、高さ6.6メートルで、底部の面積はバスケットコートほどあり、高さは三階建ての建物と同じだ。印刷できる材料の横幅は1.2メートルまでだが、長さは無限に延長できる。コンピュータの設計図とプランに基づき、コンピュータを使い巨大な噴出口を操作し、「インク」を噴射する。噴射口はショートケーキのクリーム絞りのように、インクを「Z」型に噴射しながら配列し、一層また一層と重ね、すぐに高い壁を形成する。それから壁と壁を積み木のように重ね、さらに鉄筋コンクリートを噴出することで一体化させる。24時間内に、200平方メートルの建築物を10軒印刷できる。
◆3Dプリンタで印刷された家の様子は?
 記者は3Dプリンタで印刷された一戸建てと5階建てのマンションを見学した。壁は普通のコンクリート壁と同じように見え、バームクーヘンのような縞模様の構造を呈していた。指で壁を叩くと、「コンコン」と音がした。手触りは悪いが、各層の間からは隙間風が漏れず、一体化しているように見えた。
◆3Dプリンタで印刷する最大のメリットは?
 この建築会社の馬義和会長は、「3Dプリンタで建築物を印刷する最大のメリットは、省エネ・環境保護、建材の節約だ。3Dプリンタで印刷する場合、いかなる粉塵も建築ゴミも生じない。3D印刷技術を採用すれば、建材を30−60%節約でき、工期を50−70%短縮できる。建築コストは半分以下になる。購入者は内装や風格をカスタマイズできる」と話した。

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