2015年01月19日-01月23日
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世界エネルギー計算機、2050年までの排出削減案を分析

2015年01月30日

 国連の予測によると、世界人口は2050年に、現在の70億人から100億人に増加する。地球の平均気温の2050年までの上昇幅を2度以内に収めるという目標を実現するためには、温室効果ガスの排出量を現在より半減させなければならない。これは我々の生活水準に影響を及ぼすだろうか?EUの気候変動関連の技術革新政策機関、Climate-KICの担当者であるMike Cherrett氏は、「世界エネルギー計算機(Global Calculator)」によって、高い生活水準を維持するという目標の実現が可能だと表明した。科技日報が伝えた。
 これは最新のオンライン分析ツールで、英国、米国、中国、インド、欧州の複数の国際機関が共同開発した。英エネルギー・気候変動省は28日、中国国家発展改革委員会エネルギー研究所とロンドン・北京で記者会見を同時開催し、同ツールを公開した。
 国家気候変動対応戦略研究・国際協力センターの李俊峰センター長は、「この世界エネルギー計算機は複雑なエネルギーシステムの分析と気候変動の影響を、非常に分かりやすいシンプルな形で示す。この成果は創造性に富む。同ツールは将来、重要な議論の場になり、各国の政策決定者に参考データを提供することになる」と述べた。
 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新の研究もこの模型を導入し、異なるルートの気候変動について説明した。同模型の方法論と仮説はすでに完全に公開されており、世界の150以上の機関の専門家によって十分に論証されている。同模型はどのような生活手段が2050年までの世界の人口・エネルギー・材料・土地状況に適応できるかをシミュレートした。これには1人平均の外出距離、カロリー消費、飲食などの状況が含まれる。

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