2015年04月06日-04月10日
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復旦大学、アプリでALS患者の生活を改善

2015年04月07日

 健常者にとっては簡単な動作でも、筋萎縮性側索硬化症 (ALS)の患者は息切れしてしまう。昨年流行した「アイスバケツチャレンジ」によって、人々はALS患者という特殊な人々に目を向けるようになった。科技日報が伝えた。
 復旦大学が発表した情報によると、同校の公衆衛生学院の呂軍教授、コンピュータ科学技術学院の顧寧教授は各自の研究成果を結びつけ、ハイテクを障害福祉サービスに活用した。
 スマートフォンをタップしてアプリを起動し、「カーテンを開けて」と言うだけで、カーテンがゆっくりと開く。他にも窓やベッドライト、エアコンの電源のオン・オフ、TVのチャンネルの切り替え、音量の調整が、一言言うだけで可能になった。携帯アプリを使ったALS患者の生活の改善は、復旦大学の研究チームと上海市障害者連合会が実施する「障害者エネルギー増強計画」の一環だ。
 顧教授によると、同システムはスマートライフ制御システムをベースとし、障害者の具体的な需要を満たすため開発された、障害者の使用に適した携帯アプリ・制御システムだ。同システムは大型共同情報システムと、マン・マシン・コミュニケーションデバイス、40の計算ノード、7つのストレージノードによる計算能力・ストレージを持つ。同システムは数万世帯のリアルタイムのモニタリング・処理を行い、かつビッグデータに基づき、社会科学・計算統計模型を密接に結びつける。同システムは今後の利用者の増加に伴い、大量のデータを蓄積することになる。顧教授は、「今後はビッグデータ解析を踏まえた上で、障害者の一助となるデバイスとソフトの改良が続けられる」と話した。

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