2015年06月08日-06月12日
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浙江省の看護師、患者の暮らしを便利にする発明を公開

2015年06月11日

 点滴を打ちながらではトイレに行くのも大儀だ。骨折したら自分で服を着替えられない。点滴の時に手が滑り、針が外れる。こんな厄介なことを経験した人もいるのではないだろうか。銭江晩報が伝えた。
病院でのこうした厄介な問題を解消するため、浙江省余姚市人民病院の看護師たちは28の実用的な「神器」を発明した。多機能改良版病衣、延長型肋骨固定帯、自傷防止手袋などの小さな発明品は使用しやすく、一部は特許出願を検討しているほどだ。
◆改良版病衣
 機能:患者の着替えが便利、上着もズボンも側面から着用
 少し前、自動車事故で複数の箇所を骨折した若者が、同病院に搬送されてきた。この患者は手術後、Tチューブ、導尿用チューブ、各種チューブを取り付けられた。
 病衣を着ると、男性のチューブが服の中で絡み合った。看護師の邵迪群さんは、「すぐに見つけたから良かったものの、チューブ内の液体が体内に逆流すれば感染症を起こしやすく、大変なことになるところだった」と話した。
 骨折しギプスを取り付けた患者は服の着替えが面倒であることから、邵さんは改良版病衣を開発した。上着とズボンは横から着用し、ボタンで固定する。こうすれば着脱が便利で、チューブもボタンの隙間から出すことができ、絡み合うことが無い。医師や看護師が患者の体を調べる時にも、わざわざ服を脱がせずにボタンを外せば一目瞭然だ。
◆自傷防止手袋
 機能:どんなに動いても針が外れない
 急診で送られてくる患者の症状は時に深刻で、点滴を打つ時に無意識のうちに傷口を触ってしまう患者もいるという。
 急診の看護師である陸雯さんは、自傷防止手袋を思いついた。しかし既存の手袋は、ただの手袋にベッド固定用のベルトを組み合わせただけのものだ。患者の手は手袋の中で動かすことができ、針が患者の指から外れれば再び手袋を装着する必要があり、実に面倒だ。
 そこで看護師は既存の自傷防止手袋の指の部分を切り、そこにチャックをつけ、手のひらの位置に硬い板をつけた。この板には、指を固定するための輪が取り付けられている。患者はこの輪に中指を通し、さらに手袋をベッドの柵に取り付ければ、どんなに動いても外れることはない。

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