2015年07月27日-07月31日
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新型北斗衛星、国産ハイテク技術を搭載

2015年07月27日

 中国航天科技集団第五研究院北斗衛星システムチーフエンジニアの謝軍氏は、「このほど打ち上げられた2基の北斗衛星は自主制御を実現し、部品の国産化率が98%に達した。衛星の脳(総合電子システム)と骨格(トラス構造)などの重要なモジュールと部品がすべて国産化された」と説明した。科技日報が伝えた。
◆高機能の「中国の心臓」
 過酷な宇宙環境において、力強い「心臓」がなければ、衛星は困難な使命を遂行できない。第五研究院西安分院および第510研究所の研究者は、2基の北斗衛星に力強い「中国の心臓」、すなわち次世代高精度ルビジウムクロックを搭載した。
 北斗衛星の「先輩」が搭載していた輸入「心臓」と比べ、今回の衛星に搭載された「中国の心臓」はよりコンパクトで、海外の製品に引けをとらない。また測位、距離測定、時報などの機能がより正確になり、人々により高品質なサービスを提供する。
◆「最強の脳」
 中国の衛星の多くは二つの「脳」を必要としていた。一つは思考、視覚、四肢の運動などの機能を主管し、もう一つは「生理的調節」および外界との交流を担当する。第五研究院第502研究所は2基の北斗衛星に高軌道衛星総合電子システムを搭載し、二つの脳を一つにした。これは中国産衛星の「最強の脳」と呼ばれている。
◆自撮りを共有
 宇宙生活は単調で寂しい。第五研究院第508研究所の設計士らは、2基の北斗衛星に複数の監視カメラを取り付け、微信(WeChat)のソーシャル機能「モーメンツ(朋友圏)」での共有を実現した。
 これらのカメラはコンパクトなことで有名なCMOSの「第2世代プラス」の製品だ。月探査機「嫦娥3号」の任務で活躍した前世代の製品と比べ、この新製品は軽量化・コンパクト化されており、エネルギー消費量が大幅に削減されている。また初めてストレージ機能が搭載され、撮影した写真に直ちにアクセスすることが可能だ。データのリアルタイム伝送が、よりスムーズになった。

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