2015年07月27日-07月31日
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中国の高校生、科学キャンプで貴重な体験

2015年07月30日

 貴州省貴陽市第二中学(中高一貫校)の羅成さんにとって、今年の夏休みは忘れがたい思い出になりそうだ。人民日報が伝えた。
 水はどこから来るのか?電灯はなぜ明るいのか?コメはなぜ加熱すると柔らかくなるのか?文系の羅さんは一ヶ月前、これらの問題について考えもしなかっただろう。羅さんはロボットに対する興味から、幸運にも全国青少年高校科学キャンプのメンバーに選ばれ、清華大学のキャンプに配属された。
 羅さんと同様、この夏休みには1万人以上の高校生が大学のキャンパスで、科学を体験する。中国科学技術協会中国教育部(省)が主催する全国青少年高校科学キャンプは、2012年の開催以来、活動の規模が拡大を続けている。今年は北京大学清華大学北京航空航天大学など50校で活動が行われ、両岸四地(中国大陸、香港、マカオ、台湾)の1万210人の活気あふれる高校生が参加した。
 「近づけば、科学はそれほど遠くなくなる」羅さんは清華大学のキャンプで、多くの収穫を手にした。羅さんは清華大学基礎工業訓練センターで、自分が紙に描いた絵がワイヤーカッティングされる様子を目にした。3Dプリンタ実験室では、3Dプリンタに「積層造形装置」という別名があり、チョコレートケーキの印刷ではなく、形の異なる部品の製造が最大の用途になっていることを理解した。
 科学キャンプは生徒の科学に対する興味を刺激し、彼らの発想を新しくした。羅さんは、「毎日、奇想天外な感覚を味わっている。物事を見る角度と方法に大きな変化が生じたことが、最大の収穫だ」と話した。
雑誌「航空知識」の王亜男副編集長は、「科学キャンプは生徒らの知識を探索する原動力を刺激した。教科書では隙間から世界を覗くことしかできないが、科学キャンプではより効率的な手段により世界を認識できる」と指摘した。

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