2015年08月10日-08月14日
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中国人科学者、HIVの治療を促す細胞分子を発見

2015年08月11日

 中国農業科学院ハルビン獣医研究所は、「内形質網I型αマンノシダーゼ」がHIVエンベロープタンパク質の分解を誘導し、HIVの複製を抑え、最終的に治療の目的を達成する可能性があることを明らかにした。同成果はエイズ治療の発展に対して非常に重要な意義を持ち、かつ学術誌「アメリカ生化学会誌」に掲載された。光明日報が伝えた。
 同研究所の基礎免疫研究チーム首席科学者の鄭永輝氏によると、HIVはヒト感染後、細胞内に潜伏ウイルスバンクを形成する。治療を中断すると直ちにウイルスを放出し、感染を維持する。研究結果によると、HIVエンベロープタンパク質はウイルス感染を引き起こす重要なタンパク質であり、その細胞内の合成を直接的に遮断することができれば、ウイルス感染を根本的に治療できる可能性がある。研究チームはHIVエンベロープタンパク質の天然分解ルートの研究を実施し、「内形質網I型αマンノシダーゼ」と呼ばれる細胞分子の選択に成功した。実験によって、この細胞分子がHIVエンベロープタンパク質の分解を誘導し、HIVの複製を抑え、最終的に治療の目的を達成できることが証明された。

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