2015年09月14日-09月18日
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空気清浄機の新国家標準が発表、購入時の新たな参考に

2015年09月17日

 某メディアは北京市場で流通している空気清浄機の検査・測定を行い、「大手メーカーの空気清浄機6機種のPM2.5除去率は、99%、99%、98%、97%、94.4%、92.7%と記されているが、実測値は74%、56%、33%、50%、31%、42%だった」という大きな差のあるデータを発表した。北京日報が伝えた。
 中国国家標準化管理委員会が15日に批准・発表した空気清浄機に関する新たな国家標準は、空気清浄機の基本技術・指標の評価をアップグレードした。消費者は将来的に空気清浄機を購入する際に、メーカーが宣伝する「除去率」ではなく、製品の「クリーンエア供給率」、「累積浄化総量」を参考にできるようになる。同委員会の関係者によると、空気清浄機の新標準は2016年3月1日より正式に適用される。
◆空気清浄機の購入、信頼できない除去率
 除去率99%とは空気清浄機を評価する基準ではない。どれほど大きな技術差のある製品であっても、測定条件を変えればこのような数字を実現できる。ある製品は20平方メートルの室内環境でも99%の除去率に達し、ある製品は1平方メートルの室内でなければ99%に達しないかもしれない。
 新国家標準を策定した関係者によると、クリーンエア供給率(CADR)、累積浄化総量(CCM)はそれぞれ浄化能力と浄化寿命の面から、空気清浄機の性能に要求を突きつける。CADRは1時間当たりの浄化能力であり、CCMは浄化能力の持続性、つまり「スタミナ」だ。CADRが高いほど、その空気清浄機の浄化能力が高いことになる。短時間内に、室内の急速な浄化が可能だ。
◆公式により適用面積を導き出す
 上述した関係者によると、新国家標準は「適用面積」、「使用寿命」の計算方法を追加した。空気清浄機の適用面積は通常、「適用面積=(0.07~0.12)×空気清浄機が微粒子状物質を除去し浄化する空気量」で計算できる。例えば浄化量が1時間当たり400立方メートルと記されている空気清浄機の場合、適用面積は約28−48平方メートルになる。
 「浄化寿命」は空気清浄機の稼働可能な時間だ。累積作業寿命はCADRが当初の50%まで落ちることで導き出される。ただ、「適用面積」と「浄化寿命」は理論的に導き出される数値に過ぎず、消費者の参考にしかならない。

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