2015年10月05日-10月09日
トップ  > 科学技術ニュース>  2015年10月05日-10月09日 >  石油掘削の新システム、原油生産量を300%増加

石油掘削の新システム、原油生産量を300%増加

2015年10月13日

 中国石油天然気集団公司が発表した最新の情報によると、同社の傘下企業・渤海鑚探油気井測試公司が開発したBH-WFTケーブル分層試験システムは、含水率90%を含油率90%に変えるという従来型油田の「夢」を実現する。現在までに、17の生産井の89層で使用されており、成功率は100%、原油生産量の増加率は驚異的な300%に達している。科技日報が伝えた。
 渤海鑚探油気井測試公司の杜成良氏によると、油田の開発の中後期、特に水注入開発の段階になると、原油と水が地下で「競争」を開始する。水の流れる速度は原油より速く、原油より先に流れるため、原油の出口を塞ぐこともある。同氏は、「そのため油田の開発効率を高め、含水率を減らすためには、地下各層の原油と水の位置を特定し、層毎に原油を探し水を抑える必要がある」と説明した。
 同社は3年間の取り組みを経て、BH-WFTケーブル分層試験システムを開発した。これは、残留原油飽和度を測定する従来型の動的観測方法を変え、液体の含水率の変化状況をリアルタイムで観測し、地層の液体のサンプルを収集することで、水と原油の位置を迅速に特定することができる。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます