2015年10月12日-10月16日
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バーチャルアシスタント、あなたの暮らしをサポート

2015年10月23日

 検索大手・百度の李彦宏董事長(会長)が「ありがとう、皆さんにさようならと挨拶しよう」と話しかけると、数分前に音声機能を通じてコーヒーを注文してみせた百度のバーチャルアシスタント「度秘(duer)」は、携帯電話の画面からいなくなった。これは先ほど開かれた、百度世界大会の一幕だ。人民日報海外版が伝えた。
 起床後、毎朝音声で天気予報を伝え、ユーザーの好みに合わせた朝食を予約し、ユーザーのスケジュールに合わせ、事前に車を手配する――。かつてSF映画に登場したこのような光景は、今や「度秘」によって徐々に現実化しようとしている。
 オンラインサービスの需要が近年、日増しに拡大しているが、最高のサービスを選ぶためには、自ら時間と精力を費やす必要がある。そこで検索、ビッグデータ、人工知能などの技術に基づく、バーチャルアシスタントが誕生した。アシスタントはユーザーの検索を手伝い、個人の需要を満たし、人とサービスをつなげる。つまり、ユーザーをよく理解し、行き届いたサービスを提供してくれるのだ。バーチャルアシスタントは現在、人工知能の重要な方向性とされている。国内のIT大手は同分野の発展に力を注いでおり、ネット通販大手の阿里巴巴(アリババ)や百度が先頭に立っている。人の心と高い学習能力を持つ「度秘」は、百度の大きな取り組みだ。
 専門家によると、バーチャルアシスタントを使えば検索、選択、決済などの煩瑣な手間を省き、最も適したサービスを見つけることができる。これは人の両手と脳を「解放」するようなものだ。生活はシンプルかつ便利になる。
◆会話やサービスで活躍
 アップルのSiri、マイクロソフトの「小氷(XiaoIce)」などは、バーチャルアシスタントの先駆けだ。検索エンジン、音声認証などの技術により、音声と文字によるインタラクションを実現した。使用者の話を理解し、それに即座に反応し交流する。使用者と会話をし、気心の知れた友人になる。
 アリババのモバイル決済プラットフォーム「支付宝」(アリペイ)のヘルプ画面には、「小俊」、「糖糖」、「安娜」と呼ばれる3体のスマートアシスタントが待機している。彼らは24時間オンラインサービスを提供し、「支付宝」利用者の変わった質問に回答している。アリババのファンド投資サービス「余額宝」の収益の計算方法の他に、どのように利益を上げるかについてもよどみなくアドバイスしてくれる。
技術と環境の成熟化に伴い、これらのバーチャルアシスタントはよりシンプルな使用方法で、ユーザーにさまざまな日常生活サービスを提供するようになった。クリーニング店に服を運び、美容サロンや外食の予約を入れ、映画チケットを購入する。サービス内容が生活に即し、多元化していく。
 多くの業界関係者は、バーチャルスマートロボットは今後、外食・外出・観光・医療などの各種サービスを広く展開し、衣食住や娯楽など人々の暮らしに密接に関わる場面を網羅するべきだとしている。

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