2015年11月02日-11月06日
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量子ドットディスプレイ、暮らしをカラフルに

2015年11月06日

 南京理工大学の曾海波氏が率いるチームはこのほど、量子ドットディスプレイの研究で重要な進展を実現した。同技術を搭載したディスプレイは極薄・超軽量型となり、色域が50%改善され、より本物に近い彩りをもたらす。科技日報が伝えた。
 新型発光材料の半導体コロイド状量子ドットは、発光ピーク波長が短く、発光の色を調整できるという特長により、ディスプレイに非常に適している。業界は2015年を量子ドットバックライトディスプレイの重要な発展の年としている。サムスンやTCLなどの企業は年初、量子ドットテレビ、携帯電話、タブレットPCなどの開発計画を打ち出した。
 同チームの李暁明氏らは2014年夏に熱注入技術を採用し、結晶度が高く、形状が単一的で密集した100%無機質のペロブスカイトセシウム・鉛・ハロゲン量子ドットを生成した。同チームの宋継中氏、李建海氏らは2015年に設計を改良し、無機質のペロブスカイトQLEDを作り、QLEDで初めて赤・緑・青の基本色など複数色の電界発光を実現した。
 従来のカドミウムを用いた量子ドットと異なり、100%無機質のペロブスカイト量子ドットは発光ピーク波長が短く、色域が広い。また100%無機質のペロブスカイト量子ドットはレーザーディスプレイの分野でも、一定の応用の潜在力を持つ。

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