2015年11月09日-11月13日
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人民元札の「一生」、100トンの紙幣のゴミで10万kWh発電

2015年11月12日

 2015年版(第5版)の100元札が、12日に正式に発行される。中国人民銀行(中央銀行)貨幣金銀局計画配分所の商治宇所長によると、新100元札の発行後も、従来の100元札は使用可能。人民銀行は流通に適さない人民元の淘汰基準に基づき、劣化が激しい人民元を即座に回収し、人民元の清潔度を高め続ける。人民元の回収・処分によって生まれるゴミは浪費されず、生命の最後の瞬間にも人々に光と熱をもたらす。一財網が伝えた。
 人民銀行南京支店の関係者によると、江蘇国信塩城バイオマス発電公司が試験部門となり、検査に送られた紙幣のゴミの検査測定、その他のバイオマス関連指標との比較対象を行った。その結果、紙幣のゴミの特性は、バイオマス燃焼発電の条件に合致した。そこで2014年3月より、南京市で回収・処理された人民元のゴミは、すべてバイオマス発電の材料になった。
 同社の朱洪偉氏は、紙幣のゴミの発電状況について、「紙幣のゴミの発熱量は3000−3500キロカロリーで、バイオマス発電の燃料として非常に適しており、発電も安定している。当社は1ヶ月内に人民元の100トン分のゴミを回収し、約10万kWhの給電が可能だ。すべての電力は直接、国家の送電網に送られる。中国の各世帯の電力使用量は毎月100kWhに達するが、10万kWhは1世帯の30ヶ月分以上に達する」と説明した。

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