2015年11月16日-11月20日
トップ  > 科学技術ニュース>  2015年11月16日-11月20日 >  江西省の西漢海昏侯墓、最古の孔子像が発見

江西省の西漢海昏侯墓、最古の孔子像が発見

2015年11月16日

 江西省南昌市の西漢海昏侯墓は、5年間の発掘調査を経て、墓園、陵墓、都の遺跡といった非常に豊富な中身を持つ漢代の侯国集合遺跡であることが明らかになった。同墓の発掘調査は14日、主椁室(棺をおさめた部屋)の整理の段階に入った。考古学者はその西室から、屏風の一部を発見している。屏風には人物や文字が残されており、「孔子」、「顔回」、「叔梁紇」といった文字がはっきり見て取れる。専門家は、屏風に描かれている人物には孔子が含まれると判断した。これは中国で発見された最古の孔子像だ。北京日報が伝えた。
 発掘専門家チーム長、中国秦漢考古学会会長の信立祥氏は、「これは秦・漢の考古学の歴史上、重大な発見で、世界文化遺産の登録申請の基本的な条件を備えており、重大な展示・利用の価値を持つ。国家文物局は発掘調査の当初、世界遺産の基準に基づきこの大型遺跡の発掘・保護作業を推進するよう求めた」と話した。
 専門家は、これは孔子の実際の姿を研究するため貴重な実物の資料になると判断した。これはまた西漢(前漢)の中・後期の統治者が儒学を尊び、儒家思想が貴族階級に深く浸透していたことを裏付けた。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます