2016年01月01日-01月01日
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中国宇宙事業10大ニュース、2015年版が発表

2016年01月05日

 中国宇宙事業専門家の張履謙氏、余夢倫氏、戚発軔氏が、宇宙事業専門家、メディア、多くのネットユーザーと共に投票を行い、中国航天報社が選ぶ、2015年度の中国宇宙事業10大ニュース・世界宇宙事業10大ニュースが、このほど北京で発表された。光明網が伝えた。
 中国宇宙事業10大ニュースは、重要度順で下記の通り。
1. 中国次世代ロケットの初号機「長征6号」が、9月20日に太原衛星発射センターから順調に打ち上げられ、20基の衛星を宇宙に送り込んだ。これは中国の一度の打ち上げの最多記録となった。
2. 中国は12月17日に「長征2号丁」ロケットを使い、酒泉衛星発射センターから世界初の暗黒物質粒子探査衛星「悟空」を打ち上げた。同衛星は高空間分解能、幅広い観測幅によって、高エネルギー電子とガンマ線を観測し、暗黒物質粒子の探査と研究を行う。同時に宇宙線の起源、ガンマ線の天文学の研究を実施する。
3. 9月3日に開かれた中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念軍事パレードにおいて、東風21D、東風26、東風31A、東風5Bなどのミサイル兵器が注目を集めた。
4. 中国は10-11月にかけて、「長征3号乙」ロケットを使い、通信衛星「亜太9号」「ラオス1号」を打ち上げた。中国の通信衛星は国際市場に力強く進出した。
5. 中国の「長征シリーズ」ロケットのうち初の固体燃料ロケット「長征11号」が、9月25日に酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。
6. 中国は3-9月にかけて、次世代北斗衛星(計4基)を打ち上げた。4基は打ち上げ後、新型ナビゲーション信号、衛星間リンクなどの試験・検証を行い、時機を見て既存の衛星ネットワークに加わり、サービスを提供する。
7. 「宇宙送迎バス」の使命を担う遠征1号・上段ロケットが、3月31日に初飛行に成功した。これによって、衛星の打ち上げから軌道上に乗るまでの過程が、数十時間の軌道制御から5時間余りの直接投入に代わり、衛星の燃料を使用する必要もなくなった。
8. 中国の電気推進技術が実用化された。初の200mmイオン電気推進システムの、地上における使用寿命・信頼性試験の継続時間が1万1000時間を突破し、軌道上で15年間運行を続ける能力が備わった。
9. 中国は12月29日に「長征3号乙」ロケットを使い、西昌衛星発射センターから中国初の高軌道・高分解能地球観測衛星「高分4号」を打ち上げた。同衛星は空間分解能が世界最高、観測幅が世界最大の同期軌道地球観測衛星だ。
10. 中国初の高分解能地球観測商業衛星「吉林1号」が、10月7日に打ち上げられた。

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