2016年02月08日-02月12日
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人造カメレオン、兵士の偽装に活用可能

2016年02月15日

 カメレオンは瞬時にして自分の肌の色を変え、姿を隠したり他者と交流したりする。中国人科学者はこのほど、メカカメレオンを開発した。この機械は表面の金銀の突起を使い色を変え、可視光の波長内のほぼすべての色調に変化できる。光明網が伝えた。
 この機械は正方形の「電子うろこ」に覆われている。この「うろこ」の表面には薄いガラス膜が貼られており、その下はインジウムスズ酸化物に覆われている。これは透明な導体で、タッチパネル、ディスプレイ、ソーラーパネルによく使われる。「うろこ」はこれによって電界を生む。
 これらの「うろこ」には小さな穴が開いている。研究者はこの穴に金色の突起を入れ、さらにゲル剤を含む銀をコーティングする。電界が「うろこ」の中で流動すると、電気の具体的な極性に基づき、銀を金の突起の中に沈殿させるか、銀を金の突起の中から移動させる。研究者はそれから、金銀の突起の形状と大きさを変えることで、うろこの色を可視光の波長内のすべての色調に変化させることができる。
 従来の人造カメレオンスキンの典型的な研究では、カラーインクを弾力性のある皮膚の上で移動させることで、別の色を変えられる動物(イカやタコなど)を模倣していた。今回開発された新たな機械は速度が速く、より多くの色を生むことができる。研究者は、「このうろこを弾性のある服に溶接することで、兵士の偽装を実現できる」と話した。

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