2016年02月15日-02月19日
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中国の高被引用論文数、世界4位に

2016年02月23日

 国家自然科学基金委員会が発表した情報によると、中国の各学科の論文のうち、世界上位1%以内の高被引用論文は2005~15年の10年間で1万5011編に達し、世界の11.9%を占め4位となった。人民日報が伝えた。
 2005~15年(15年9月まで)の間に、中国は158万1100編の国際論文を発表した。その数は2014年の統計時より15.4%増加し、世界2位となった。うち自然科学基金の資金援助を受ける論文が、62.1%を占めた。論文の被引用回数は合計で、24.2%増の延べ1287万6000回に達し、世界4位につけた。中国の19学科の論文の被引用回数が世界トップ10入りを果たし、前年度より3学科増えた。2014年に、最も影響力を持つ国際的な学術誌に掲載された各学科の論文数は、世界2位の5505編に達した。うち国家自然科学基金の資金援助を受けた論文は、55.6%の3060編に達した。
 2015年には、質の高い論文数が急増したほか、多くの科学技術成果も世界から注目された。「多自由度量子テレポーテーション」は、2015年度の世界物理学における10の画期的な成果に入選した。中国科学技術大学の潘建偉氏、陸朝陽氏らは世界で初めて多自由度量子テレポーテーションを実現した。論文はネイチャー誌の表紙を飾り、全文が掲載された。中国科学院物理研究所の方忠氏が率いるチームは、ワイルフェルミ粒子を発見し、2015年度の世界物理学における10の画期的な成果に入選した。北京大学の喬傑氏、湯富酬氏が率いるチームは、世界で初めて人類の始原生殖細胞のトランスクリプトームとDNAメチル化のマップを作成した。その成果はセル誌の表紙を飾った。同研究はヒトの胚胎の発育の過程に見られる遺伝学的調整への認識を深め、胚胎の発育のリプログラミング、疾患の遺伝、隔世遺伝などの研究に対して重要な意義を持つ。

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