2016年03月01日-03月04日
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北京・天津・河北地区、「地熱都市群」を形成中

2016年03月01日

 北京・天津・河北地区は浅層地熱エネルギーにより、8500万平方メートルの冷暖房面積を確保している。高温地下水を直接用いる暖房面積(建築面積)は7100万平方メートルにのぼり、中国最大の「地熱都市群」の一つを形成しようとしている。新華社が伝えた。
 26日に開かれた北京・天津・河北共同発展地質活動シンポジウムで発表された情報によると、北京・天津・河北計画区の地級以上の13都市の浅層地熱エネルギーは、標準石炭換算で毎年9200万トン分に相当する。ヒートポンプを使い浅層地熱エネルギーを開発・利用すれば、建築物の夏季の冷房面積は35億平方メートル、冬季の暖房面積は29億平方メートルに達する。北京・天津・河北地区は現在、浅層地熱エネルギーにより8500万平方メートルの冷暖房面積を確保している。これは全国の20%に相当し、全国で浅層地熱エネルギーの開発が最も進んでいる、建築物の冷暖房利用面積が最大の地区の一つとなっている。同地区の地熱流体資源は毎年、標準石炭換算で2億5000万トン分のエネルギーを生むことができる。現在の年間開発量はその0.4%に過ぎず、主に暖房、観光・療養、植物の栽培、養殖などに用いられている。うち高温地下水を直接用いる暖房面積(建築面積)は7100万平方メートルにのぼる。
 浅層地熱エネルギーと地熱流体資源は、同地区の持続的に開発できる重要なクリーンエネルギーだ。毎年の利用可能エネルギー量は標準石炭換算で3億4300万トン分に相当し、同地域の2014年の石炭燃焼量の87%を占める。二酸化炭素の排出量を毎年8億1800万トン削減し、大気汚染防止の中で重要な力を発揮する。

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