第13次五カ年計画綱要には、第5世代移動通信（5G）システムとスーパーブロードバンドのコア技術の研究を積極的に推進し、5Gの実用化を開始するとの方針が明記された。5Gは私たちに何をもたらすのだろうか？実用化までどれほどの距離があるのだろうか？経済日報が伝えた。
今年のボアオ・アジアフォーラム会期中、5Gをテーマとしたサブフォーラムにおいて、中国移動（チャイナ・モバイル）、韓国の通信事業者のKT、エリクソン、サムスン、ZTEの取締役が5Gの技術的進展と活用シーンに関する構想を語った。
◆なぜ5Gが必要なのか？
スマホ、タブレットPC、ノートPC、スマートウォッチ、VRデバイスを含むウェアラブルデバイスなど、持ち運び可能な個人用デバイスの増加に伴い、これらのデバイスと家庭内・居住区内のモノ（公共交通機関や物流ツールなど）が将来的に連結することになる。このようなモバイルネットワークは、非常に多くのモノとつながらなければならない。これは伝統的なネットワークにとっては大きな試練であり、革新的な技術により大量の連結を実現しなければならない。サムスンによると、4G技術はモバイルブロードバンドの通信速度とスペクトル効率の向上を目指したもので、ピーク時の通信速度の目標値は1Gbps。5Gはモバイルブロードバンドのピーク時の通信速度を、20Gbpsまで大幅に向上させる。
すべてがつながる時代に入ると、個人情報と財産の安全を保障するため、さまざまな犯罪とテロ活動に備えなければならない。これにはより高いレベルの安全対策が必要だ。これがなければ、個人情報の漏洩、金融資産の損失が発生し、さらには自動運転車や遠隔制御など人の生命の安全が脅かされる。遠隔治療、車載ネットワーク、スマート産業制御といった応用例は、その特殊性から信頼性の高いスムーズな情報伝送を必要としている。これは従来の4Gでは実現できないことで、5Gを導入しなければならない。
5Gの時代には、万物のネット接続が現実となる。すべての家電、健康管理端末、スマート端末などがネット接続し、医療・自動車・工業・交通などの業界の変革を起こす。ZTEの徐慧俊CTO（最高技術責任者）は、「5G時代では、1平方キロメートル内で100万のネット接続が行われる。人々は超高画質動画、スムーズなクラウドサービス、遠隔健康診断・治療、スマート・自動運転などをワイヤレスで利用できる。産業面では、5Gの信頼性の高いスムーズな情報伝送により、スマート製造が実現される」と指摘した。