2016年04月04日-04月08日
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NYの3Dプリンターの祭典、「中国軍」が席巻

2016年04月14日

 電子レンジに似た半透明の立方体の中で噴出口が動き回り、溶かした緑色のPLA樹脂を積層していった。模様がきめ細やかで構造が複雑な花瓶が、徐々に成型されていった。3Dプリンターの祭典「3D Print Week New York」が、米NYジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンション・センターで11日に開幕した。中国科技網が伝えた。
 ホールの入口からほど近くに設置された、浙江省金華市の閃鋳三維科技有限公司の展示ブースが人目を引いた。営業担当の劉琴氏によると、同社の3Dプリンターの大半が欧米に輸出されている。同社製品「Creator Pro」デスクトップ型3Dプリンターは、アマゾンで500件近い評価を集めており、うち8割は5つ星評価だ。
 出展した3Dプリンター関連企業63社のうち、中国企業が十数社となり、米国以外の出展企業の約半数を占めた。中国企業はデスクトップ型、産業用プリンター、消耗材製造、ソフト開発などの分野を網羅している。
 浙江省蘇州市の中瑞科技は、産業用3Dプリンター製造メーカーだ。同社のプリンターは光硬化、粉末焼結、金属焼結など各種技術を駆使し、樹脂、ナイロン、金属などの材料を使い、高精度の産業用複雑部品を作成できる。
 中国企業はハイテクだけでなく、独自の創造性も示した。青島尤尼科技公司の3機種の3Dプリンターは、3Dプリント技術を教育に応用する新たな可能性を示した。これらのプリンターのターゲット層は学齢期の児童で、うち1機種は彩り豊かなルービックキューブ型、1機種は鉛筆型となっている。残りの1機種はモジュール化デザインを採用し、子供が自ら組み立てる必要がある。同社の営業担当の王瑋婭氏は、「当社は専門的な教育ソフトを開発した。子供たちは1時限で3Dプリンターを使用できるようになる」と話した。

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