2016年07月04日-07月08日
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中国の北極観測、これまでの歩みを振り返る

2016年07月13日

 1999年に初の北極科学観測を実施してから、中国はすでに同観測を6回実施している。中国の科学観測隊は17年間にわたり、北極の海氷・海洋・大気の変化を系統的に観測し、北極海洋環境の急速な変化と中国の気候の関係に関する研究を掘り下げ、多くの重要な科学研究成果を手にした。また北極海氷の減少と中緯度国の気候変動の関係を科学的に解明した。
 1999年7月1日から9月9日にかけて、中国は初の北極科学観測を実施した。科学観測船「雪竜号」が北極に向けて上海から出港したことで、中国の北極における科学観測政府活動が幕開けを迎えた。
 2003年7月15日から9月26日にかけて、中国は第2次北極科学観測を実施した。これにより中国の北極現場観測作業はほぼ海外レベルの先進水準に達した。取得されたデータは、その後の研究水準の向上に良好な基礎となった。
 中国初の北極科学観測基地「黄河基地」が、2004年7月28日に竣工した。これは中国の南極における長城基地、中山基地に続く3番目の極地観測基地で、中国はこれによりノルウェー・スヴァールバル諸島に北極科学観測基地を建設した8番目の国になった。
 2008年7月11日から9月24日にかけて、中国は第3次北極科学観測を行った。これにより132カ所の海洋学調査、1カ所の長期拠点の海氷ガス総合観測と8カ所の短期拠点の観測を完了した。
 2010年7月1日から9月20日にかけて、中国は第4次北極科学観測を実施した。中国北極科学観測隊は、自力で北極点に到達し科学観測を実施するという希望を初めて実現し、歴史的な進展を成し遂げた。
2012年7月2日から9月27日にかけて、中国は第5次北極科学観測を実施した。中国の北極科学観測隊は初めて北極海航路を経由し大西洋と太平洋を往復した。北は北緯87度40分に達し、中国の船舶が高緯度から北極海を航行する先例を築いた。
 2014年7月11日から9月22日にかけて、中国は第6次北極科学観測を実施した。12本の断面の90ヶ所の作業、1ヶ所の10日間の長期拠点および7カ所の短期拠点の観測を実現し、各種任務で予定以上の成果を手にした。
 2016年7月11日から9月26日にかけて、中国は第7次北極科学観測を実施する。北極海太平洋セクターにおける中国の伝統的な観測エリアで、北極海の水文・気象、海洋化学、海洋生物・生態、海洋地質、海洋地球物理、海氷動力学、熱力学などの多学科総合観測を実施する。

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