2016年08月22日-08月26日
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円明園の考古調査、初のネットでのライブ配信

2016年08月25日

 より多くの人に考古学の発掘調査を身近に体験してもらい、発掘調査への理解を促すため、円明園遺跡公園は17日に初めて微博(ウェイボー)や微信(WeChat)、ライブ配信ソフトなどのニューメディアを使い、西洋楼遺跡エリアの遠瀛観をめぐる考古学の発掘調査をライブ配信した。これにより、携帯電話の画面ばかり見ている人々も、発掘現場に行くことなく、考古学の発掘調査の魅力を感じることができる。北京市文物研究所円明園課題チーム長の張中華氏は「ライブ配信といっても、発掘調査ではどのような文化財が発見されるか、スタッフも事前に知り得ない。この不確定要素が面白みを増し、発掘調査のライブ配信の魅力となっている」と説明した。人民日報が伝えた。
 遠瀛観遺跡は円明園長春園の中軸線の最北端に位置する、西洋鐘楼式の高台大殿だった。これは清朝の乾隆帝が寵愛した容妃が生活した場所だ。
 円明園は今回、なぜ発掘調査をライブ配信したのだろうか?これまで発掘調査の現場は閉鎖的であり、さらには銃を構える武装警察が守っていた。円明園管理所の李向陽副主任は「ネットでのライブ配信により、リアルタイムでネットユーザーと交流できるため、より多くの人々に手軽で身近に発掘調査を見てもらい、発掘調査における発見と考古学の知識を理解してもらえる。人々に文化遺産を身近に感じてもらい、また文化遺産を人々の生活に溶けこませる」と語った。遠瀛観の発掘調査現場のライブ配信の反応は良好で、多くのネットユーザーから好評を博しているという。ライブ配信された動画の再生数もすでに7万回に達している。ネットユーザーは発掘調査の実況を見ながら、遺跡の歴史、発掘調査の道具、発掘の進捗などの疑問について、専門家との交流を行っていた。

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