2016年09月12日-09月16日
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ハイブリット稲の精密な遺伝子地図を作成

2016年09月12日

 英ネイチャー誌(電子版)は8日、中国科学院上海生命科学研究院植物生理・生態研究所国家遺伝子研究センターの韓斌氏の研究チーム、黄学輝氏の研究チームが中国水稲研究所の楊仕華氏の研究チームと共に得た成果を発表した。ハイブリッド稲の雑種の優位性に関する遺伝子構造・特徴が明らかにし、中国の稲基礎理論・応用分野の新たな重大成果となった。科技日報が伝えた。
 同研究は1495点のハイブリッド稲品種「ファミリー」を集めることで、うち17種の代表的な遺伝「家庭」の約1万の「子孫」に対して、ゲノム解析と水田の生産量の調査を行った。ビッグサンプルとビッグデータや、ゲノム学、数量遺伝学、計算生物学の最新技術・手段を総合的に活用し、稲の雑種の優位性を制御する十数カ所の主要遺伝子座を全面的に、そして系統的に特定し、一度で400以上の遺伝子座の「グループ」の位置を調べた。
 研究成果により、稲の雑種の優位性が、これらの遺伝子座によって決まることが明らかになった。ハイブリッド品種のうち、これらのグループになった遺伝子座が新たな組み合わせを作り、雑種の世代の中で稲の花期、株の形、生産量など各要素の理想的な組み合わせを効率的に実現する。これは外出時にナビを持つようなものだ。この研究成果は稲の雑種の優位性の遺伝メカニズムを解明し、ハイブリット稲と通常の稲の精密分子設計・育種の実践を促進する重大な意義を持つ。
 専門家は「次世代ハイブリット育種は現在8年の時間を必要としているが、この成果のゲノム技術を使えばわずか3−5年に短縮される」と話した。

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