2016年09月19日-09月23日
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都市間量子テレポーテーションの実現が可能

2016年09月21日

 量子テレポーテーションは、量子状態を転送する重要な通信方法だ。分かりやすく言うと、光子の中の量子情報をある地点から遠く離れた別の地点に転送することだ。中国科学技術大学の潘建偉教授や張強教授らは関連部門と協力し、合肥量子都市間通信試験ネットワークで、事前に量子もつれにより配送した独立量子源間の量子テレポーテーションを初めて実現した。人民日報が伝えた。
 この研究成果は19日に、英ネイチャー・フォトニクス誌(電子版)に掲載された。同日には他にも、カナダの研究チームによる量子テレポーテーションの実験成果が掲載されており、この2つの単独で行われた研究は、都市間ネットワークによる量子テレポーテーションが技術的に可能であることを示している。これは未来の拡張量子ネットワークの構築に向け、堅固な基礎を築いた。
 張教授によると、既存の量子暗号通信は主に量子鍵により、従来の情報を暗号化し伝送する。技術の発展に伴い、最終的な量子暗号通信は量子情報の伝送を実現する。光ファイバー網による量子テレポーテーションは、インターネット接続の安全性と強度を大幅に高めることになりそうだ。

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