2016年10月17日-10月21日
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清華大学、肝臓がんの新たな検査方法を発見

2016年10月31日

 清華大学はこのほど、同校生命科学学院教授、抗腫瘍タンパク質薬物国家工学実験室長の羅永章氏が率いるチームが、熱ショックタンパク質「90α(Hsp90α)」を肝臓がんの検査に使用できることを証明したと発表した。この検査は、1滴の血があれば実施できる。この検査方法はすでに一部地域の公立病院で採用されている。これは中国人科学者が初めて定義し、臨床使用を認められた広スペクトル腫瘍マーカーの誕生を意味する。北京日報が伝えた。
 多くの肝臓がん患者は、罹患が確認された時点ですでに中期・末期となっており、治療が困難で生存率が低い。臨床上公認されている肝臓がんマーカーはアルファ胎児性タンパク(AFP)だ。一方で、Hsp90αの感度はAFPを上回り、93%に達する。また精度が高く、AFPの検査結果で陰性の肝臓がん患者のうち、Hsp90αの検出率は94%に達する。Hsp90αの肝臓がんの早期発見率は91%で、早期発見と早期治療が期待できる。

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