2016年12月01日-12月02日
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中国製抗HIV薬、間もなく流通へ

2016年12月02日

 首都医科大学付属北京佑安病院が1日に発表した情報によると、国家食品薬品監督管理総局食品薬品審査・検査センターの専門家チームが先ごろ同病院を訪れ、新型抗HIV薬「艾博衛泰」の臨床試験データの審査を行った。これは中国が独自に開発した抗HIV薬が、流通前のラストスパートの段階に入り、世界初の長期的に効果を発揮する注射剤になることを意味する。科技日報が伝えた。
 同薬臨床試験の担当者、同病院感染センター長の呉昊教授によると、同薬は中国人患者への効果的なエイズ治療を目標とする新しい抗HIV薬だ。現在のエイズ治療は主に内服薬が用いられているが、今回は薬剤注射という画期的な手段を採用し、かつ週に一度の注射で長期的に効果を発揮する、薬剤耐性を持つウイルスにも効果的という2つの大きな特長がある。有効性と安全性を見ると、同薬は先進国で広く用いられている第二類医薬品の効果を上回り、副作用が少なく、特に腎臓への負担が大幅に軽減された。しかも、以前は毎日薬を飲まなければならなかったのが、週に一度の注射ですむようになった。これは世界の抗HIV薬の開発分野の重大な進展となる。

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