2016年12月12日-12月16日
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衛星写真、南極・中山基地付近で大量の氷山を確認

2016年12月13日

 世界的な温暖化の影響を受け、南極の棚氷の崩壊が頻繁化している。衛星の地球観測により、中国の南極基地「中山基地」に近い氷河で先ごろ、新たな大規模崩壊が発生した。大小さまざまな氷山が、中山基地の外側の海域で林立する壮観な「氷山の壁」を形成している。中国科技報が伝えた。
 北京師範大学世界変化・地球システム科学研究院長の程暁教授によると、同氷河は中山基地の南に約4キロ離れた、南極の大陸氷河の縁に位置する。衛星の地球観測によると、同氷河は2015年12月から今年の9月にかけて、新たな大規模崩壊が発生した。これにより大小さまざまな50の氷山が生まれた。うち最大の氷山は長さが1000メートル弱に達し、面積は47万平方メートルに及ぶ。これらの氷河の総質量は10億トン以上。
 同氷河の崩壊によって生まれた氷山はこれまでと異なり、直接北に流れず、海岸に沿い北西方向に移動し、中山基地の外側の海域で「氷山の壁」を形成した。この壁の長さは約5キロで、最も近いもので中山基地から1キロも離れていない。これにより中山基地は現在、氷山に包囲されている状態となっている。

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