2016年12月12日-12月16日
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中国の宇宙科学分野で節目となった出来事

2016年12月15日

 宇宙科学とは、宇宙船を利用し太陽・地球間空間、惑星間空間、宇宙空間全体で生じる物理・天文・化学・生命などの自然現象とその法則を研究する科学を指す。宇宙科学は宇宙技術を基礎とし、宇宙飛行、宇宙探査、宇宙開発などを含む。これらは宇宙の神秘を明らかにするだけでなく、人類に大きな利益をもたらすことができる。新華網が伝えた。
 中国は1970年4月24日21時35分に初の人工衛星を打ち上げた。これは銭学森氏を初代院長とする、中国宇宙技術研究院が独自に開発したものだ。
 中国有人宇宙事業は、90年代前半に計画が始まり、3ステップの発展戦略を打ち出した。その後、有人宇宙船「神舟」の1−11号による応用試験任務を相次いで完了させた。
 「地球空間双星探測計画」(双星計画)は、中国が1997年に初めて自ら提唱した、宇宙探査計画の国際協力に関する重大科学探査プロジェクトであり、中国と欧州が協力する初の科学探査衛星プロジェクトでもある。これには楕円軌道で地球を周回する2基の小型衛星が含まれる。
 中国は2004年に正式に月探査プロジェクトを開始し、「嫦娥プロジェクト」と命名した。「嫦娥1号」が2007年10月24日18時5分に打ち上げられ、各種任務を順調に完遂した後、2009年に計画に従い、月面に落下した。「嫦娥2号」は2010年10月1日18時57分59秒に順調に打ち上げられた。月探査プロジェクトは2013年9月19日、衛星「嫦娥3号」と月面ローバー「玉兎号」による月面探査任務を実施した。
 2015年12月17日8時12分、酒泉衛星発射センターから中国初の暗黒物質粒子探査衛星「悟空」を搭載した「長征2号丁」ロケットを打ち上げた。高エネルギー分解能、広範なエネルギー測量範囲、高い制御能力などの長所により、中国の暗黒物質探査を新たな水準にまで高めた。
 中国は酒泉衛星発射センターで2016年8月16日1時40分、「長征2号丁」ロケットを使い世界初の量子化学実験衛星「墨子号」の打ち上げに成功した。
 「実践10号」衛星プロジェクトは、2012年12月31日に正式に立案され、2016年4月6日1時38分に打ち上げられ、2016年4月18日に帰還に成功した。同衛星は中国科学院宇宙科学先導特別プロジェクトで確定された第1陣となる5基の科学衛星の一つであり、そのうち唯一の帰還型衛星だ。
 未来の深宇宙探査、宇宙滞在任務の需要を見据えた大型宇宙科学試験プロジェクトが、2016年6月17日に深セン市宇宙科技南方研究院で正式に開始された。2611人の応募者の中から男性3人女性1人の志願者が選出され、同日370平方メートルの密閉キャビン内に入り、約半年間の模擬宇宙滞在生活をスタートさせた。

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