2017年02月01日-02月03日
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年越し番組の「春晩」、今年もテクノロジーが大活躍

2017年02月06日

 褒める人もけなす人もいるものの、「春晩」(春節<旧正月>を祝う中国の国民的年越し番組)は35年もの間、多くの人にとって常に不可欠の存在となっている。中国中央テレビ(CCTV)は今年若い視聴者の注目を集めるため、人気の高いアイドルグループを出演させて、歌やダンスを披露させただけでなく、今年も最新鋭のテクノロジーを用い、斬新にも仮想現実(VR)技術を初めて採用した。春晩は新たな方式を用いることで多くの視聴者を惹きつけ、リアルな視聴体験をもたらした。人民日報海外版が伝えた。
◆不可欠の役者、ドローン
 関連統計データによると、毛阿敏(マオ・アミン)と張傑(ジェイソン・チャン)による「満城煙花」が、今年の瞬間最高視聴率を記録した。2人の息の合ったデュエットと歌唱力の他に、特殊なバックダンサー兼小道具のドローンの活躍があった。
 「満城煙花」の効果を出すため、現場では3チーム・50機の、ポケットに入るほど小さいサイズのドローンが出動した。第1チームは20機で、軽やかに舞台の中央を舞い、塔を形作った。これらのドローンに取り付けられているライトが赤と緑の光を放つこともできる。正確な測位・編隊飛行アルゴリズムにより、これらのドローンは「DNA螺旋状構造」など一連の難易度が高い艦隊飛行・ダンスを行い、完璧な効果を発揮した。残りの30機はおめでたい赤の「灯籠」を吊り下げながらそれぞれ2組に分かれ、舞台両側でバックダンサーになった。
 ドローンと春晩のコラボは、当然ながら今回が初めてではない。昨年の春晩では、ドローンが広州サブ会場に現れた。歌手が熱唱する際に、ドローン29機がさまざまな編隊を披露し、非常に壮観だった。
◆ウェアラブルデバイスを活用
 今年の春晩で、目立たないが驚くべき効果を発揮したのは、ウェアラブルデバイスだ。大型ダンス「清風」で、160人以上のダンサーが鮮やかに舞う際に、光を放つ水晶玉を巧みに操作していた。しかもこれは手のポーズや動きの変化により色を変えた。秘密はダンサーが装着していたスマート手袋にあった。
 一般的な手袋と変わらないように見えるが、よく見ると発光LEDパネルが取り付けられている。このパネルは発光するだけでなく、モーションを感知・識別することにより、全体で同時に色を変えることができる。この手袋により、ダンサーは鮮やかに踊りながら手の水晶玉を巧みに操作し、光と影の変化と効果を同時に演出することで、彩り豊かなムードを醸し出した。

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