2017年02月20日-02月24日
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手術ロボット、ネットライブ配信で有名に

2017年02月27日

 中国人民解放軍総病院の資料室内で、肝胆外科第2課の胡明根医師が、膵臓切除手術について説明する様子が全世界にライブ配信された。人民日報海外版が伝えた。
 胡氏の正面にあるディスプレイでは、手術のリアルタイムの様子が映し出された。画面には3本のロボットアームが見え、切除や縫合を行っている。これはロボットによる手術の風景だ。
 同課の劉栄教授のチームによるロボット肝臓・胆のう・膵臓手術件数は1000件を突破しており、世界肝臓・胆のう・膵臓外科で最大となっている。ロボット手術とはいえ、実際には医師が操作している。医師は操作台の前に座り、両手でコントローラーを操作し、目はディスプレイの3D接眼レンズに向ける。前進、後退、切除、選択などの動作は、同時にロボットアームに伝わる。ロボットアームは患者の組織の切除・分離や止血電気凝固法のほか、自由な回転も可能で、縫合などの動作を柔軟に実行できる。
 任意に角度を変え、腹腔の狭い空間内で精密な動きを行える。これはロボットアームの最大のメリットだ。同ロボットによる手術はその傷口が小さく、出血が少なく、併発症が起きる可能性も低い。現在中国国内の各大病院で、このような手術ロボットが60台以上設置されている。

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