2017年04月10日-04月14日
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宇宙実験室「天宮2号」、海上同時観測試験が完了

2017年04月10日

 宇宙実験室「天宮2号」海洋応用ペイロードの軌道上測量・海上同時観測試験が無事完了し、ペイロードの軌道上の技術指標の評価も完了した。現在は製品の精度の評価を行っている。国家衛星海洋応用センターの発表で明らかになった。
 衛星センターの関係者によると、今回は天宮2号の地球観測用の海洋リモートセンシングペイロード2台(マイクロ波イメージング高度計と広域イメージングスペクトロメーター)の海上同時観測試験を実施。うちマイクロ波イメージング高度計は2回の有効同期化、多角度広域イメージングスペクトロメーターは4回の同時観測試験を行い、その軌道上の技術指標評価および製品の検証に対して信頼できる現場のデータを取得した。試験チームは期間中、さらに別のペイロードにより地球観測衛星「高分3号」の同時観測を3回、海洋水色衛星の同時観測を10回以上実施した。
 試験チームのメンバーによると、今回の試験ではマイクロ波イメージング高度計の海面高度、有効波高、海流、大気のデータを同時観測し、さらに計器の校正データの評価を行った。また広域イメージングスペクトロメーターの海上リモートセンシング反射率、大気光学的厚さ、総合吸収係数断面、海面水温、葉緑素濃度、総合浮遊物濃度などのデータの同時観測を行い、広域イメージングスペクトロメーターの校正精度を評価した。葉緑素濃度、浮遊物濃度、海面水温が再現できる製品の信憑性の確認を行った。

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