科学技術の光、「一帯一路」を明るく照らす

2017年 5月10日

 北アフリカ東部に位置するエジプトでは、砂漠・半砂漠の面積が国土全体の約95%を占めている。日照と風が強く、多くのバイオマスエネルギー開発の可能性が秘められていることから、新エネ発展における「地の利」を擁しているといえる。しかし技術水準などの制約をうけ、エジプトは現在も整った太陽電池生産ラインを建設していない。「中国―エジプト再生可能エネルギー国家共同実験室」(以下、同実験室)がエジプトに根を下ろしていくことで、この現状は今夏にも歴史的な過去となるかもしれない。
 太陽光発電に必要な設備をエジプトに運ぶと同時に、エジプトの技術者3人が今年6月、中国電科48研究所を訪れ、半年間の太陽光発電技術研修を受ける。しかし、協力は一方的な輸出にならない。禹慶栄・中国側室長は「同実験室が架け橋となり、中国の先進的な太陽光発電設備・技術の、エジプト及びアフリカにおける影響力を拡大する。将来的にアフリカの太陽光発電市場を開拓する際に、同実験室は橋頭堡としての役割を果たす」と話した。
 同実験室は「一帯一路」(the belt and road)の国際科学技術協力の縮図に過ぎない。中国科学技術部(省)国際協力局の葉冬柏局長によると、科学技術部は「中国―モンゴル生物高分子応用共同実験室」や同実験室を含む、多くの共同研究プラットフォームの建設に協力した。「国家級共同実験室の建設は、沿線諸国の科学研究機関との長期的・安定的なパートナーシップの構築、高水準の共同研究の推進、科学技術者の交流の強化、技術移転の促進と関連産業の発展に力を発揮した」としている。
 一帯一路の地域・国際協力の推進において、人材交流が鍵となる。科学技術部は2013年に「アジア・アフリカ傑出青年科学者訪中活動計画」を開始し、アジア・アフリカの45歳以下の優れた青年科学者を中国の科学研究院・研究所・大学・企業に招き、6ヶ月から1年間の共同科学研究を行っている。葉局長は「同計画の支援を受け、インド、パキスタン、バングラデシュなどから200人以上の青年科学者が訪中し、各分野で科学研究を行っている。一帯一路沿線国の科学技術者の交流を力強く促進し、知中派・親中派の国際科学技術リーダーを育成している」と説明した。


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